トランスジェンダー男性が主人公の小説。
言いたいことが言葉になる前の、唸りや遠吠えを書こうと思いました。
吹き荒れるトランス差別に苦しい思いをしており、明るいフィクションを増やしたかった。
とびきりクィアなボーイズラブです。
イサドというのは宮沢賢治の『やまなし』に出てくる言葉。
蟹のお父さんが子どもたちに「もうねろねろ。遅いぞ、あしたイサドへ連れて行かんぞ」と言います。
イサドが地名なのか何なのか読んでいる人にはわからないのですが、この蟹たちにはよくわかっていて、きっと素敵な場所なのだろうと思います。
(作者より)